木酢液(もくさくえき)の効果と用途

木酢液とは

 

 

木酢液(もくさくえき)とは、木材を乾留した際に生じる乾留液の上澄分のことです。炭を焼く過程で煙が出ますが、この煙を冷やして液化した部分(粗木酢液と呼ぶ)を放置しておくと3つの層に分離します。

 

一番上層の軽油質、一番下層のタール分にはさまれた部分が木酢液と呼ばれるものです。木酢液は紅茶色をした酸性の液体で、水を除く第一成分は酢酸(約3%)ですが、このほかにも推定200種以上の成分が含まれているとされています。

 

現在では、このような炭焼きがまから採取されるもの以外に製材くず、かんなくず、おがくず、樹皮くず(バーク)、建設廃材などを原料に工業的に製造されるものもあるようです。

 

ほとんどが水分ですが、木材由来の有機酸(酢酸など)が含まれており弱酸性を示しています。それ以外の成分として、アルコール類、カルボニル化合物、フェノール類、フラン類といった芳香族化合物なども含まれます。

 

メタノールの別名である「木精」は、かつて木酢液の蒸留により得られていたことに由来するそうです。

 

かつて木酢液は酢酸やメタノールを製造するために利用されていましたが、現在は農薬、もしくは民間療法、厚生目的で利用されています。

 

食品加工法のひとつである液体燻製では、木酢液から得られた燻液(スモークフレーバーとも)が用いられています。